WordPress のインストール手順 (ubuntu 12.04 LTS)

本ブログ自体が WordPress を使っているが、そのインストール方法を記事にしたことがなかった。
WordPress のインストール記事は、これまでに数回ほど Innstall Maniax に参加した時に書いているが、いずれも Windows の IIS にインストールしたときのものだ。

そこであらためてここにその手順を記しておく。
ベースになる OS は ubuntu 12.04 LTS だ。
ちょっと古い内容になるが、ubuntu 10.04 LTS の情報も併記する。
バージョンが変わっても、手順そのものは大きく変わらないためだ。
本ブログの環境が ubuntu 10.04 で構築されており、この記事の下書きがそのときのものだからでもある。
なお余談だが、本ブログを運用してるサーバーでも ubuntu 12.04 の提供が始まっているので、近いうちにそちらに移行するつもりだ。

WordPress は ubuntu の標準のパッケージ リポジトリでも提供されているが、ubuntu 10.04 では WordPress 2.9.2 しか提供されていない。
ubuntu 12.04 でも提供されているのは WordPress 3.3.1 であり、いずれにしても WordPress 本家で提供されているものよりも古い。
これは ubuntu のパッケージ ポリシーからすれば仕方のないことだ。
ubuntu はそれがリリースされた時点でリポジトリに収容されたパッケージは、そのバージョンを維持するというポリシーで運用されている。
つまり、ubuntu 10.04 がリリースされたときの WordPress のバージョンが 2.9.2 であり、ubuntu 12.04 がリリースされたときの WordPress のバージョンは 3.3.1 ということだ。
なお、パッケージのバージョンが古くてもセキュリティ パッチだけは本家から取り込んで反映されるので、本家で公開されている最新版と比べてセキュリティに対する脆弱性が有るといったことは無いと考えて良い。

そうはいっても、WordPress に関してはセキュリティ パッチの他に、こまめに機能や操作性も改善されたりするので、ubuntu 標準のパッケージ リポジトリからではなく、本家の最新版を使うことにした。

事前準備

WordPress をインストールする前に、WordPress を動かすために必要となるパッケージをインストールしておく。

最初は WordPress の記事などを格納する MySQL をインストールするために、以下のコマンドを実行する。
ubuntu 12.04 LTS では MySQL の 5.5 が、ubuntu 10.04 LTS なら 5.1 がインストールされる。

MySQL のインストールの途中で、MySQL の root ユーザーのパスワードを登録を要求されるので、適当な文字列を入力しておく。
ここで入力した文字列は MySQL を操作するときに頻繁に使うので、忘れないようにしなくてはならない。

MySQL のインストールができたら、MySQL で使う文字コードを設定するために、以下のコマンドを実行して /etc/mysql/conf.d/character-set.cnf ファイルを作成する。

/etc/mysql/conf.d/character-set.cnf ファイルを作成したら、この設定を MySQL に反映させるために、以下のコマンドを実行する。

MySQL をインストールして最低限の設定を済ませたら、次に Lighttpd をインストールする
良く使われている Web サーバーは Apache が多いようだが、ここでは Lighttpd を使うことにする。

Lighttpd をインストールするために以下のコマンドを実行する。

Lighttpd をインストールしたら、PHP 関連のパッケージをインストールするために以下のコマンドを実行する。

ここで挙げたパッケージは {shell}atptitude show wordpress{/shell} コマンドで表示された中の Depends の欄に挙がってるパッケージだ。

なお、ubuntu 10.04 LTS で {shell}atptitude show wordpress{/shell} コマンドを実行したときは以下の結果となる。

Depends 欄には apache2 または httpd のどちらかと、mysql-client パッケージも依存関係にあると指摘されているが、前者は lighttpd パッケージをインストールしてあり、後者は mysql-server パッケージと一緒にインストールされているので、ここで再びインストールすることはない。

WordPress の入手と展開

これで必要なパッケージは全部インストールできたので、WordPress のオリジナル パッケージをダウンロードする。
この記事を執筆時点の WordPress のバージョンは 3.4.1 だ。

日本語版を入手するために、WordPress の日本語サイトからダウンロードする。

WordPress の日本語サイトを Web ブラウザで表示し、右側に「WordPress 3.4.1 をダウンロード」というエリアがあるので、このエリアのすぐ下にある「.tar.gz 形式をダウンロード」と書かれた箇所をマウスでクリックする。

素直に「WordPress 3.4.1 をダウンロード」の箇所をクリックしてダウンロードしてもいいのだが、それだと zip 形式のファイルになる。

今回は ubuntu 上に展開することを考え、扱いが手軽な tar.gz 形式のファイルをダウンロードすることにした。

以下のコマンドを実行すると、wordpress-3.4.1-ja.tar.gz というファイルが ~/wparchive ディレクトリにダウンロードされる。
なお、~/wparchive ディレクトリはダウンロードよりも先に作っておく。

WordPress のファイルをダウンロードしたら、次はそれを展開する。

ここでは、/usr/local/share ディレクトリに展開することにするが、ダウンロードした圧縮ファイルを展開すると、展開先に wordpress というディレクトリが作成されるので、実際にはWordPress は /usr/local/share/wordpress ディレクトリに展開されることになる。

/usr/local/share ディレクトリは最初から存在しているので、WordPress の展開は以下のコマンドを実行するだけだ。

WordPress ディレクトリのアクセス権の設定

これで WordPress が /usr/local/share/wordpress ディレクトリに展開されたので、続いて展開したディレクトリのアクセス権を適切に設定する。

展開したディレクトリをそのまま使って公開する予定なので、不正にアクセスされないようにするための措置だ。

一般的には、展開先のフォルダー、つまり公開フォルダーに対して、Web サーバーからは読み込みだけができるように設定し、読み書きの権限はカスタマイズなどの操作を行うユーザーだけに与えることが多いと思う。
ここでも同様な考え方でアクセス権を割り当てるために、以下のコマンドを実行する。

WordPress では記事などに付随する画像などのアップロード先のディレクトリが必要だ。
このディレクトリは「http://<WordPress サイトのアドレス>/wp-content/uploads」という URL でアクセスされる。

この URL から予想できるように、WordPress のディレクトリの中に wp-content/uploads ディレクトリを作るのが一般的だ。

しかし、WordPress のディレクトリは /usr ディレクトリの配下に作成しているため、保存されるデータ量が不定になるようなディレクトリをその中につくるのはあまり望ましいとは言えない。
そこで、アップロード先のディレクトリは /var/local/wordpress/uploads ディレクトリにして、Web サーバーの設定でこのディレクトリが「http://<WordPress サイトのアドレス>/wp-content/uploads」となるようにする。

/var/local/wordpress/uploads ディレクトリを作り、そのディレクトリに Web サーバーでも書き込みができるようなアクセス権を割り当てるために、以下のコマンドを実行する。

データベースの準備

アクセス権を設定したところで、WordPress の設定や記事を保存するデータベースを用意する。

とはいえ、ここでするのは「事前準備」でインストールした MySQL に WordPress のためのデータベースを作成して、WordPress がそのデータベースにアクセスするときに使うユーザーとパスワードを登録するだけだ。

上記コマンドで「**user**」、「**pass**」と書いた箇所は、実際にはデータベースにアクセスするときに使うユーザーとパスワードだが、ここでは伏せ字としている。

このコマンドを実行するとパスワードが要求されるが、このパスワードは、「事前準備」で MySQL をインストールしたときに登録した MySQL の root ユーザーのパスワードだ。

Web サーバー (lighttpd) の設定

データベースの準備もできたので、Web サーバーの設定をして WordPress のサイトが表示できるようにする。

以下のコマンドを実行して、/etc フォルダーに WordPress 用のフォルダーを作成し、そこに lighttpd に対する設定ファイルを保存したら、lighttpd が認識できるようにシンボリック リンクを張る。

作成した /etc/wordpress/lighttpd.conf ファイル (シンボリック リンクを作成したので /etc/lighttpd/conf-available/95-wordpress.conf ファイルも同一) には、/usr/local/share/wordpress フォルダをこの Web サイトの / (ルート) にし、/var/local/wordpress/uploads フォルダーを Web サイトの「/wp-content/uploads」にする設定だ。

続いて以下のコマンドを実行して、その設定ファイルと fastcgi の設定を有効にしたら、lighttpd を再起動してそれを反映させる。

これで、Web ブラウザーでこの Web サイトにアクセスすると WordPress が表示されるようになった。

しかし、まだ WordPress が使えるようになったわけではない。
もう一頑張りが必要だ。

WordPress の設定

Web ブラウザーのアドレス欄に、「http://<WordPress を展開したこの PC の IP アドレス>/」 と入力して、Web ページを表示させると「wp-config.php ファイルが見つかりません」というメッセージが表示される。
ここで「設定ファイルを作成する」ボタンをクリックすると WordPress の設定構成ファイル画面が表示される。

WordPress をインストールした直後に接続したときの表示
ここから WordPress の設定構成ファイル (wp-config.php ファイル) の作成を始める

この設定構成ファイル画面を表示するには Web ブラウザーのアドレス欄に「http://<WordPress を展開したこの PC の IP アドレス>/wp-admin/setup-config.php」 と入力して、Web ページを表示させてもよい。
この画面にある「さあ、始めましょう」ボタンをクリックすると、データベースに接続するための情報を入力する画面が表示される。

ここに入力する「データベース名」、「ユーザー名」、「パスワード」などはそれぞれ、先の「データベースの準備」で作ったデータベースの名前、ユーザー、パスワードだ。

WordPress の設定構成ファイル (wp-config.php ファイル) に登録する値を入力する

「データベースのホスト名」は「localhost」のままにしておく。
「テーブル接頭辞」は「wp_」のままでいいだろう。

各欄を入力したら「送信」ボタンをクリックする。
「wp-config.php ファイルへの書き込みができません」というメッセージの画面が表示されるが、気にしなくて良い。

ここでは WordPress が展開されているディレクトリ (この場合は /usr/local/share/wordpress) に wp-config.php ファイルを書き込もうとしているのだが、このディレクトリへに書き込みできるように設定していないため書き込みできないと表示されるのは当然のことだ。

WordPress の設定構成ファイル (wp-config.php ファイル) が書き込まれ、その内容が表示される

この画面のメッセージ通り、表示されているテキストの内容で /usr/local/share/wordpress/wp-config.php ファイルを作成する。

このとき Web ブラウザの表示はそのままにしておく。

/usr/local/share/wordpress/wp-config.php ファイルを作成したら、以下のコマンドを実行してこのディレクトリとアクセス権を揃える。

/usr/local/share/wordpress/wp-config.php ファイルを作成し、アクセス権を揃えたら、Web ブラウザに戻って「インストール実行」ボタンをクリックする。
もしも Web ブラウザを閉じてしまったとしても、慌てずに 「http://<WordPress を展開したこの PC の IP アドレス>/wp-admin/install.php」とアドレス欄に入力して接続すればいい。

「ようこそ」と書かれた WordPress のインストール画面が表示される。

 WordPress のサイトの基本的な設定を行う

この画面に表示されている各欄を入力したら、「WordPress をインストール」ボタンをクリックする。
「ユーザー名」欄と「パスワード」欄に入力した値は忘れてはいけない。

「成功しました!」と表示されれば、WordPress のインストール作業は終了だ。

WordPress のインストールは完了です

「ログイン」ボタンを押すか、「http://<WordPress を展開したこの PC の IP アドレス>/wp-admin/」とアドレス欄に入力して接続すれば、WordPress の管理画面へのログイン画面が表示される。
先ほど登録した「ユーザー名」と「パスワード」を使ってログインして、WordPress の管理画面が表示されることを確認する。

 

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