Plone を入れてみる (on Windows Web Server 2008 R2)

昨今の PHP 流行に逆らうかのように、Python で作られた CMS のひとつ、Plone を入れてみる。
Plone がどんなものなのかについての詳細は、公式サイト [英語] (日本語版は Plone User’s Group Jpanan) に譲るが、Python で作られた Zope という Web アプリケーションシステム上に構築された CMS の一種だ。
なお Zope は、Java 環境でいうところの Tomcat に相当し、それ自体が Web サーバーにもなり得るアプリケーションプラットフォームだ。

日本では 5 年ほど前にちょっとしたブームになり、その後も一部ユーザーでは根強い人気を保っている (…と思う)。
個人的にも Zope は好きな部類なのだが、Python というインタープリタ言語で作られているために、動作の一つ一つに重さがあり、使いこなすには至らなかった。

しかし最近のハードウェア性能の向上や Zope 自体のリファクタリングの結果、最近ではかなり快適に使えそうな雰囲気を感じる。
また、WordPress などの機能の肥大化もあって、双方に差を感じなくなったのかもしれない。

能書きはここまでにして、実際に Plone をインストールすることにしよう。

Plone User’s Group Jpanan の Web サイト トップページ右側にある「Plone をダウンロード」というリンクをクリックすると、Plone 公式サイト [英語] のダウンロードページ (当時の Web ページは消滅。https://old.plone.org/ が相当すると思われる。) が表示される。
インストール先の OS は Windows Web Server 2008 R2 なので、「Get Plone for Windows」をクリ ックすると、Plone  の Windows インストーラー版がダウンロードできる。

Plone Users Group Japan Download Page of Plone.org

Plone のパッケージには、Python や Zope も含まれているので、これ以外にダウンロードするものはない。
Zope にはデータベース機能もあるため、MySQL などの RDBMS も不要だ。

なお、Plone (実際にはパッケージに含まれる Python や Zope) の一部は、処理速度を上げるために C (もしくは C++) で作られており、即実行可能なパッケージは OS に依存する。
当然のことだがソースファイルは公開されているので、必要であればソースファイルからコンパイルすることも可能だ。

現時点での Plone の最新版は 3.3.4 だ。
これに含まれている Python は 2.4.4、Zope は 2.10.11 で、インストール後は Plone 専用に設定されるので、もしすでにこれらをインストールしていたとしても不具合は生じないことになっている。

さて、ダウンロードした Plone-3.3.4.exe をサーバーにコピーして実行すると、Plone のインストールウィザードが立ち上がる。
最初のダイアログでは [Next] ボタンをクリックするだけだ。 
続いて表示されるダイアログではインストール先フォルダを確認して、[Next] ボタンをクリックする。

Plone Installer 1 Plone Installer 2

次に Plone にログオンするためのユーザー名とパスワードを設定するダイアログが表示される。
正確には Plone のアプリケーションプラットフォームである Zope にログオンするユーザー名とパスワードであり、これは Plone でもそのまま使われる (Zope と共通のユーザーはインストール時に作成するこれだけで、以後 Plone で作成するユーザーは Plone 独自のもの… だと思った [後日確認の上、加筆訂正の予定])。
なお、パスワードだけでなくユーザー名も大文字小文字を区別するので気をつけて欲しい。

Plone Installer 3 Plone Installer 4

設定したいユーザー名とパスワードを入力して [Next] ボタンをクリックしたら、続いて表示されるダイアログで [Install] ボタンをクリックして、後はインストールが進んでいくのを眺めるだけだ。

インストールが最後まで進んだ後に表示されるダイアログでは「Start Plone automatically when this computer」と「Start the Plone Control」の二つのラジオボックスの両方にチェックを入れてから [Finish] ボタンをクリックする。

Plone Installer 5

インストーラーが終了して、代わりに Plone Controller が表示される。
この段階では Plone (Zope) がインストールされただけで、まだ起動しているわけではない。
Plone Controller の [[zope] instalce] タブの [Status] グループにある [Start instalce] ボタンをクリックして Plone (Zope) を起動しよう。

Plone Controller

Plone Controller で Plone を起動すると、[Site Management] グループの [View Plone...] と [Zope Management Interface...] の二つのボタンが有効になる。
これらのボタンをクリックすると、Web ブラウザ (通常は Internet Explorer) が立ち上がって、Plone の画面や Zope の管理画面が表示されるのだが、インストール先が Server Core であるためにここでは何も起こらない。

Plone の画面や Zope の管理画面を表示して、操作するためにはリモートから Zope に接続する必要がある。
しかし、その前にサーバー (Windows Web Server 2008 R2) のファイアーウォールを、少し設定し直さなくてはならないが、その方法については次の記事で書くことにする。

なお、Full Install された Windows に Plone をインストールしたときは、スタートメニューに Plone Controller が登録されるが、Server Core にはスタートメニューが無い。

Full Install の Windows にインストールしたときのスタートメニュー
Plone Controller on Start Menu

このため Plone Controler を起動したいときは、コマンドラインから以下のコマンドを実行することになる。

"%ProgramFiles(x86)%Plonepythonpythonw.exe" "%ProgramFiles(x86)%Plonebinplone-controller-script.py" "%ProgramFiles(x86)%Plonebuildout.cfg"

が、普通の人は長くて覚えられないだろう。

Plone Controller には、Plone (Zope) の起動と停止、Plone の画面や Zope 管理画面の表示のためのショートカット以外の用途は無いので、無理にこれを使わなくても格段不便というわけでもない。
Plone (Zope) の起動と停止はサーバーマネージャーのサービスで十分だし、Plone の画面や Zope 管理画面の表示は、サーバーのファイアーウォールの設定さえ直しておけば、リモートから Web ブラウザで見て操作できる。

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